少人数戦におけるF-14の価値

 

価値がないと断じてしまうのはあまりに安直である

一方有用かというとそれも断じるのは難しい

 

 

F-14

 

 

今さら説明する必要もないと思うが簡単にこのユニットを紹介しよう。

WargameRDにおいて最長の射程をもつ空対空ミサイル(Phoenix)を4発、短距離空対空ミサイル(AIM-9L)を2発搭載する要撃機である。

機体性能は旋回半径400、ECM30%とこのコスト帯の戦闘機としてはお世辞にもいいとは言えない。横に並んでいるのはL-19やYAK-141などである。

肝心の武装については射程以外貧弱としか言いようがない。12600mもの射程をもつPhoenixは基本命中率が40%と頭ひとつ抜けて低く、AIM-9Lさえも50%しかないためである。また、出撃練度が1カード訓練済み1機というのも足かせである。

戦闘機の選び方において戦闘機は練度がかなり重要であることを述べたが、その例からするとこのユニットは少人数戦で使いづらい機体である。

ではなぜあえて少人数戦でF-14なのか。それは単純な機体性能ではなく運用の観点から価値があるからである

 

現在の環境における制空戦の問題点

 

かつてはPATRIOTやRAFAL、優秀な電子戦機の存在で制空戦を有利に進めていた西側陣営だが、DLCによって非レーダー長射程SAMが実装されたり対空装備をもつハイブリッド歩兵が追加された影響で以前ほどその優位性は確実ではない。

むしろマップが狭ければ不利を被ることも少なくない。

最大の原因はフィンランドのmig29 9-13の存在である。

 

 

このユニットが存在した際の制空戦における問題を以下に列挙する

  • 2機ワンセット運用されるとほぼ間違いなく一方的に撃墜される
  • 1機運用されても被撃墜リスクが高く、自分からアプローチしづらい
  • 離脱が早く撃墜しづらい
  • 離脱までのタイムラグでも撃墜されやすい
  • ECMの低い戦闘機だと一方的に撃墜される
  • コストが安く、戦闘機同士のトレードに持ち込みにくい

この機体が警戒飛行をしている現状の制空戦では、常に一撃離脱で撃墜されてしまうというリスクから、戦闘機で優勢をとりづらいというのが西側陣営の悩みである。

ゆえに、よりSAMのポジショニングとゾーニングを意識した制空戦が求められる。これについてはのちに公開される予定の別記事を参照されたい。

しかし、いくらゾーニングを試みるとはいえ、長射程SAMの数は限られるしコストも無制限に使えるわけではない。どうしても戦闘機でカバーする必要性が出てくる広いマップではMig-29の脅威から逃れることはできないのである。

この背景を持ってして、F-14の価値について論ずる。

 

F-14による制空戦

 

まず忘れてほしくないのが、F-14のによる確実な撃墜を期待することははなから間違っているということである。

ではこのユニットに期待するのは何か。

主たる目的は安易な敵爆撃機の投入を控えさせるための心理戦であり、敵戦闘機を前線で待機させないという心理的・物理的抑圧である。

いくらPhoenixの命中率が低かろうとも4発中1発はあたる。HE8のミサイルなのでもし万が一2発当たれば撃墜される。こうした心理的抑圧は自然と敵戦闘機を敵陣後方に追いやることになる。そうすれば自軍の戦闘機は前線待機できるため爆撃機に対処しやすくなる。

 

次に大切なのが純粋な迎撃戦力としてである。マップが広くなればなるほど爆撃機に対して戦闘機で対処することは難しくなる。F-14であればスクランブル運用であってもPhoenixが発射できるので撃墜も期待できる。武装は射撃されなければ着弾することはないのである。

 

さらに、F-14は十分にゾーニングされた重対空陣地相手に効果を発揮する。敵重対空の射程外から積極的に射撃し、反撃を回避できるのは12600m射程の特権である。

 

さて、F-14に求められることとユニット特性のメリットを述べたが、当然問題点もある。

まず第1はその命中率だろう。別記事にて散々述べたように、戦闘機に絶対的に求められるのは敵機を撃墜できるかどうかである。その点、F-14は条件を満たしているとは言えない。

そして、その旋回半径と低いECM、武装の問題から接近戦が難しいというのもまた正しい。

しかし、敵戦闘機を後方に追いやり、自軍戦闘機が動きやすくなるというのは、副次的に敵爆撃機を撃墜しやすくしているといっても過言ではないし、接近戦が難しいという問題はSAMのゾーニングで解決できるのである。

 

アメリカの超長射程SAMであるPATRIOTは5600mの射程をもつ。敵機がPATRIOTの射程ギリギリで待機し、F-14が正対した場合、

7700m(Vympel)-5600m(PATRIOT)=2100m

となるため、F-14はPATRIOTの後方2100m以降は安全圏となる。そしてPhoenixはPATRIOTの後方7000mから射撃可能だから、旋回時の移動距離、反転された際の安全マージンを十分に確保することが可能だ。逆に言えば、自陣方向に十分なスペースが必要ということでもある。

 

 

また副次的効果として、F-14の高い対空探知能力により電子戦機の存在を確認しやすいということもPATRIOTと併用する上でのメリットといえよう。

 

 

 

ご利用は慎重に

 

今回はF-14の少人数戦における可能性についてメリットを強調しつつ紹介した。

人によって感ずるところは様々かもしれないが、

  • 単体での撃墜を期待できるユニットではない
  • 自陣後方に待避できるスペース、十分なマップの広さが必要
  • ゲーム序盤から長期にわたって使えないとコストがペイできない
  • SAMのゾーニングと操作が必須
  • 制空偏重になり地上戦が苦しくなる可能性がある(ロングゲームでF-14を活かせれば徐々に有利になる)

以上のことは頭にいれておいてほしい。

私自身一部のマップで試験的に使ってみているだけで、デッキをどのような構成にするべきか定まっているわけではないのである。